独身貴族が50代で住宅ローンを組むと老後が大変?最悪老後破産も!
住宅金融支援機構などの住宅ローンは、80歳完済を基準に組めます。そのため、50歳で家を買っても30年で返済するスケジュールにできるのです。
昨今では、晩婚化が進んでいるのもあり40代後半までずっと独身で過ごして、50歳前になって初めて結婚するような男女も増えているという背景もあり、住宅ローンを組んで家を購入する年齢にも変化が出ているようです。
監修・このブログを書いた人
細貝 和弘(ほそがい かずひろ)
宅地建物取引士
公認不動産コンサルティングマスター
2級フィナンシャルプランニング技能士
賃貸不動産経営管理士
相続診断士
大手不動産仲介会社の法人営業部の責任者として任意売却部門を立ち上げ。銀行や信用保証会社、債権回収会社および破産管財人弁護士のサポート、そして住宅ローンの返済に困窮した方々のお悩み300件以上をコンサルティングしてきた、いわば任意売却の専門家。
50歳で家を買う人が増えている!?
50代で家を買う人のよくある特徴としては、
- ・ずっと独身貴族だったので基本的にぜいたくで生活費は高い
- ・収入は多いが貯金は少なめ
- ・旅行や車などは豪華に
- ・子供がいないので自分のことだけにお金を使える
などがあります。
なので月々の住宅ローンに回せるお金の余裕はそこそこあるということが多いのです。
そんな二人が結婚すれば今まで各々が払っていた家賃を足した分くらいまでは住宅ローンでも払っていけると考えるのも無理はありません。
その住宅ローン、返済大丈夫ですか?
しかしその住宅ローンの返済計画には無理があります。
なぜなら
・給料は高いが、今が給料のピーク
という現実があるからです。
これはうすうす皆が感じていることです。
しかし家を買うという大きなイベントの前では誰もがマヒしてしまい大盤振る舞してしまうものなのです。そのピークの給料にあわせて住宅ローンを組んでしまうと給料がピークアウトして下がってくるだけで住宅ローンが払えなくなってしまうのです。
しかも今の時代では50歳代になると役員に昇格する人は別としてそのほかの人は役職を解かれたりして一般社員になったりします。
ナントカ役とかホニャララ推進部とかよくわからない役職や部署にまわされることも珍しくないのです。
そして役職を解かれるだけだったりよくわからない部署や部署にまわされるだけならまだ我慢すればいいのでよくはないけどまだましなのですが、それには必ずセットで給料ダウンがついてきます。
月収60万円だったものが約半分になるとその月収にあわせて設計していた生活が破綻してしまうのです。
そしてさらに定年退職をむかえると何歳で定年退職になるのかにもよりますが65歳定年だとしてもあと15年の住宅ローンの返済が残ります。
60歳定年だったら20年も残るのです。
退職金である程度返済できればまだよいのですが、退職金が思ったより少なかったりしてアテが外れるとその後の年金生活で今まで通りの住宅ローンを払っていかなければならなくなってしまうのです。
返済期間が短い上に高額物件を買う傾向が
50歳代で住宅ローンを組む人は、ただでさえ返済期間が短くなりがちなので、月々の返済額は多めなのですが、購入物件価格も奮発する傾向があるため、さらに月々の返済額も高額になる方が多い傾向です。
毎月20万円とか25万円とかの住宅ローンの返済もザラです。
その支払いを年金だけで払っていくというのはかなり無理があります。
大手企業にお勤めで厚生年金や企業年金があったとしても年金全額をまるまる住宅ローンにまわす必要があるくらいの金額です。
それでは生活ができません。
そして体もいつまでも元気とは限りません。
元気だと思っていても思わぬところで怪我をしたり病気になったりしてしまいます。
そしてますます支出が増えてしまい家計を圧迫することになります。
そして退職金や今までの貯金を取り崩したり生命保険を解約したりして住宅ローンを払っていくのです。しかし全部なくなればもう払えません。
こうして老後破産への道を突き進んでいってしまうのです。
50代で住宅ローンを組んだ方は一度冷静に見直しを
いかがでしょうか?
50歳代は50歳代なり20歳代や30歳代で家を買う人とは別の住宅ローンの落とし穴があるのです。
ただ共通して言えるのはある程度の先読みというか収支の見通しを立てておかないとあとで厳しくなるということでしょうか。
アリとキリギリスではありませんがキリギリスは最後にひもじい思いをしてしまうのです。
ご用心ください。
もし50歳代で家を買って住宅ローンを組んだものの冷静になって考えたらとてもじゃないけど80歳まで払い続けられないなと思ったら、方向転換は早めのほうが絶対にいいでしょう。
任意売却で早めのリカバリーすることで老後破産しなくてすみますし貴重な老後の時間をお金に追われるばかりで過ごすこともなくなります。
お金の心配ばかりでずっと過ごすのは本当につらいものです。
ようやく悠々自適な老後ライフなのですから、ぜいたくできないまでもゆったりと過ごせるにこしたことはありません。
50歳代で住宅ローンを組んでちょっと無謀だったかなと心配されている方はぜひ経験豊富な当社にお早めにご相談ください。
私たちはご相談者様にとって一番良い形での問題解決をご相談者様と一緒に一生懸命に考えます。