裁判所から執行官が来ますがどうしたら良いでしょう?
Q.裁判所から執行官が「現況調査」に来るとの連絡が来ました。
<兵庫県 船木様(仮名)>
住宅ローンの返済が滞る様になり、滞納を続けていたのですが、ついに先日「競売開始決定通知書」というものが届き、裁判所から執行官が「現況調査」というものに来るとの連絡が来ました。もう住宅ローンの返済はできそうにない状況ですし、まして一括での返済など出来るはずもありません…このままだと、なにがどうなっていくのでしょうか?不安で仕方ありません。
A.「競売開始決定通知」が届き、不動産競売の手続きが進められていくと、次はその対象(あなたのご自宅)に対しての調査の段階になります。その競売を進めるにあたり、入札価格(買受可能価額)はお住まいのあなたの意思では決める事は出来ず、裁判所が決定することとなります。
その価格を決めるために、執行官は家の評価や、測量、写真撮影などを行いにやってくるのです。
では、その時なにが起こるのか?どうしたら良いのか?などを詳しくお話していきましょう。
執行官とは何者なの?
執行官とは、裁判所において民事執行手続のうち、現地調査を行ったり、売却に際しての手続きを主宰したり、執行裁判所の補助機関として職務を行う、裁判所職員のことです。
また、この執行官にはお住まいの現況を調査する権限があり、訪問を拒否して外出しているなどの状況でも、鍵を解錠して強制的に実行する(中に入って調査をすすめる)権限が与えられています。ただ、怖い人達ではなく、あくまで裁判所の職務として権限を行使、執行するだけですので、必要以上に怯える必要はありません。
執行官は何をしにやってくるの?
競売にかけるため、あなたの自宅(対象の不動産)の値段を決めるために評価、査定を行いに来るのです。
通常、執行官は不動産鑑定士とともにやってきます。
おもに行うことは次の作業となります。
室内の目視、写真撮影
外観の目視、写真撮影
測量、周辺のチェック
などを中心に行います。
また、居住者が立ち会わない場合などの時には、土地の境界の問題などで争いは無いかなどを隣地の住人(ご近所の方)にヒヤリングを行うこともあります。※執行官は問題がありそうな場合に最低限の事実確認を行うだけですので、大々的にふれこむわけではありません。
但し、このことによってご近所の方にご自宅が競売にかけられている状況であることを知られることはよくあります。
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その後どうなっていくの?
裁判所(執行官)による現況調査が終わると、数カ月後に裁判所からの競売物件の情報が広く開示されます。
この開示された情報を閲覧した個人投資家や不動産業者がその物件(競売にかけられたあなたのご自宅)を現地調査のために次々と見に来ることになります。
執行官の調査とは違い、近所をウロウロしたり、電気メータを覗き込んだり、表札やポストを確認してお名前を確認したりします。また、業者の中にはインターホンを鳴らし、本人から詳しい話を聞こうとするものもいたりします。
この段階になると、隠すことも難しくあなた(債務者)にとって非常に厳しい事態となってくるのです。
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競売を回避する為には?
できるだけ早いタイミングで任意売却をご検討ください。
あなたにとって、様々な苦難な状況に陥ってしまう「競売」になってしまう前に、出来るだけ早いタイミングで、メリットの多い「任意売却」を行えるようにしましょう。
但し、下記のチャート表を見ていただくとおわかりいただけると思いますが、いつまでもその機会はあるわけではありません。本来、競売の準備が進む前の早い段階で専門家に相談頂くのが良いのですが、執行官の来訪まで来てしまった場合は、1日でも早い対応が必要です。
一般的に任意売却が出来るリミットは、競売の期間入札開始日より前とされています。今まさにこのような状況に置かれている方がいらっしゃましたら、一刻も早く私たちへご相談ください。
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競売を避けるためにこれからどうするか?詳しくはこちらをご覧ください。