旦那が脳梗塞で倒れたが団体信用生命保険が適用されずピンチ!



住宅ローンをずっと払ってきましたが、突然ある日に旦那さんが脳梗塞で倒れてしまい、仕事ができなくなってしまったというご相談者様がいらっしゃいました。決して、このようなケースは珍しいわけではなく、長い期間返済を続ける住宅ローンでは、どなたにもそんなことも起こらないとは限らないのです。
この記事を読んでわかること
![]() ![]() | 細貝 和弘(ほそがい かずひろ) 宅地建物取引士 公認不動産コンサルティングマスター 2級フィナンシャルプランニング技能士 賃貸不動産経営管理士 相続診断士 大手不動産仲介会社の法人営業部の責任者として任意売却部門を立ち上げ、銀行や信用保証会社、債権回収会社および破産管財人弁護士の任意売却サポート、そして住宅ローンの返済に困窮した方々の300件以上の任意売却コンサルティングを行ってきた任意売却の専門家。 | |
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団体信用生命保険は死亡時の保障ばかり
6年前くらいのお話です。奥様からご相談があり、旦那さんが脳梗塞で倒れて、一命はとりとめたものの、長期のリハビリを余儀なくされてしまいました。お仕事も長期離脱となり、収入が途絶えてしまったために、住宅ローンが払えなくなってしまった…ということでした。住宅ローンは35年ローンでしたが、残りが10年ほどであと1000万円位でした。
今でこそ、団体信用生命保険にも死亡以外のガンや脳梗塞、心筋梗塞などになれば、保険が適用される保険商品が増えていますが、この旦那さんが住宅ローンを借りた当初の団体信用生命保険は、死亡時のみの保障だったので、脳梗塞では保険が適用されなかったのです。
今まで、住宅ローンを25年間きちんと払ってきましたが、初めてのピンチを突然にむかえることになってしまったのです。子供さんたちも独立して家を出ており、これから夫婦で少しのんびりとやっていこうと思っていた矢先のことでした。旦那さんの生命保険も死亡時のものしかなく、入院や手術などの医療費は出たのですが、その後の生活を保障するものは残念ながらなかったのです。
ご相談頂いた奥様は、その後1年くらいは貯蓄を切り崩しながら住宅ローンの返済を続けてきたのですが、そろそろそれも限界をむかえていました。旦那さんにも少しでも良くなってもらいたいと思い、いろいろなリハビリテーションを試してやったきていたので、その費用もかさんでいたのです。
このままだと住宅ローンが払えなくなってしまい、体が不自由な旦那さんと一緒に住むところがなくなってしまう…と思うと、夜も眠れないとのことでご相談頂いたのでした。
旦那さんの体が不自由な状況で、相談できる相手もなく、貯金がどんどん減っていくという恐怖は、想像するだけでもとても怖かったのだと思います。
売却後も住み続けることは出来るのか
奥様のご希望としては、旦那さんの介護も必要で、引っ越しをすることは難しく、なんとか住み続けられないかというものでした。
そこでまず、住宅ローンの返済を滞納してしまう前に、銀行に相談に行ってもらいました。
幸い、銀行にも旦那さんの状況や、今までの診察経過などを考慮して頂けて、リスケジュールによる返済猶予をしてもらいました。これで、当面は奥様だけの収入でも貯金が減らないという状況になり一息つくことができました。
ただ、このままでは住宅ローンの返済の先延ばしをしたにすぎず、根本的な問題解決にはならないため、残っている住宅ローンを処理する必要がありました。
そこで第三者に家を任意売却で購入してもらい、その第三者から賃貸で借りてそのまま住み続けることができるリースバックをご提案しました。
奥様は、今まで旦那さんと一生懸命に住宅ローンを払ってきたおかげもあって、住宅ローンの残債がだいぶ減っており、家賃があまり高くならない条件でリースバックを行うことができたのです。
これで住宅ローンの残債を処理することができ、マンションの管理費や修繕積立金、固定資産税などのランニングコストも負担せずによくなりましたので、家計の住居費負担は劇的に改善されて、そのまま住み続けることができるようになったのでした。
そして、リースバックの賃貸借契約は、2年間の定期借家契約だったのですが、6か月前の意思表示で再契約ができる形にしてもらったので、今でも賃貸で住み続けることができています。
いずれは長男と同居することを考えておられたので、それまでは慣れたマンションで住んでおきたい、とおっしゃっていました。旦那さんもリハビリを頑張って、自分のことは自分でだいぶできるようになってきており、奥様の負担もやっと減ってきたとのことでした。
諦めなければ必ず突破口はある
このように、旦那さんが大変な事態になったときに、奥様が頑張られた結果、今の平穏な生活を取り戻されていますので、奥様サマサマです。その頑張られた奥様のお力になることができて、光栄に思えたご相談でした。
住宅ローンのことで今がどれだけ大変でも、諦めなければ必ず突破口はあります。
今が本当に大変だという方は、ぜひ経験豊富な当社に、今すぐにご相談ください。
私たちは、ご相談者様にとって一番良い形での問題解決方法を、ご相談者様と一緒に一生懸命に考えます。