定年退職後の住宅ローンがカツカツで苦しい
定年退職後の住宅ローンの返済が思っていた以上に苦しいという方は意外に多いのではないでしょうか?
今回は、住宅ローンを25年間返済してきて、返済残りあと10年(残債務約1000万円)の住宅ローンが、ご主人の定年退職後に返済が苦しくなってどうしよう…とお困りだったご相談者様のお話です。
この記事を読んでわかること
監修・このブログを書いた人
細貝 和弘(ほそがい かずひろ)
宅地建物取引士
公認不動産コンサルティングマスター
2級フィナンシャルプランニング技能士
賃貸不動産経営管理士
相続診断士
大手不動産仲介会社の法人営業部の責任者として任意売却部門を立ち上げ。銀行や信用保証会社、債権回収会社および破産管財人弁護士のサポート、そして住宅ローンの返済に困窮した方々のお悩み300件以上をコンサルティングしてきた、いわば任意売却の専門家。
手放さざるをえない状況でも住み続ける方法
奥様は専業主婦で、ご主人は、60歳で定年退職されて年金生活に突入していました。
ご主人は、働いている間に転職をけっこうされていて、年金はあまり多くはもらえないことがわかりました。
自宅マンションの住宅ローンの返済は毎月12万円、管理費と修繕積立金、あと駐車場を入れて毎月15万円ほどの支払いがありました。
さらに、年に1回の固定資産税が12万円ほどかかっていましたので、これも月にならすと毎月の自宅マンションの支払いは16万円です。
住宅ローンは昔の住宅金融公庫で融資を受けてそのままずっと返済してきていました。
金利は2.5%の固定金利で、今の低金利水準からするととても高かったのですが、当時はそれが普通で、その後仕事が忙しく、借り換えよう借り換えようと思っているうちに定年退職してしまい、もう借り換えができなくなってしまっていたのです。
そこへきて、マンションの老朽化から2度目の大規模修繕工事が入ることになり、修繕積立金の額がさらに1万円ほど上がることになりました。
すでに年金暮らしでカツカツの生活だったのに、さらに1万円あがるのは厳しく、自宅マンションの売却を検討されたそうです。
しかし、住み慣れた自宅マンションから、全く別の賃貸に移るというのは、あまり気が乗らなかったそうです。
そうこうしているうちに、貯金から少しずつ持ち出しながら払っていた毎月の住宅ローンや、管理費等の支払いが、厳しくなりそうな見通しになってきたのです。そして、当社に相談されたといういきさつでした。
住宅ローンの返済は厳しいが、なんとか住み慣れた自宅マンションに住み続けられる方法はないかと悩まれていたのです。
リースバックで生活に余裕を
できるだけ住み続けたいということで、私どもからはリースバックを提案させて頂きました。
そして、リースバックで買い取って頂ける買主の中で、一番条件の良いところでリースバックを進めていくことになりました。
このときのリースバック条件は、買取価格が1500万円で、リースバック家賃は9万円という条件です。
リースバックなので、管理費や修繕積立金はかかりませんし、固定資産税もかかりません。駐車場代も敷地内の駐車場より、近隣にある敷地外の駐車場のほうが安かったので、そちらに移ることにして、8000円/月で借りられました。
ですので、今まで居住費として毎月16万円かかっていたところ、9.8万円でおさまることになり、自宅マンションの名義は買主に移ってはしまいますが、そのまま住み続けられるとのことで、ご相談者様も喜んで頂けました。
さらに、住宅ローンの残高が1000万円弱でしたので、住宅ローンは完済したうえで、売却にかかる諸経費を差し引いても、450万円ほどがお手元に残りましたので、今まで減り続けてきた貯金が、また持ち直したとのことで、これからの老後生活に少しゆとりができたとおっしゃっておりました。
また、お子様2人も独立して世帯を持っていたため、いずれ自分たちが亡くなって、自宅マンションが相続になったとしても、子供たちも面倒かと思っていたとのことで、これで面倒な相続からも解放されたとおっしゃっていました。
「毎月10万円以下の住居費なら、年金でも十分に払っていけるので、本当に安心しました」とのことで、ご相談前は不安だらけだったところから、これからの老後生活の資金繰りに一定の目処がたったので、ご相談をお受けしたこちらとしても、お役に立てたなら嬉しいところです。
定年退職後にも、住宅ローンの返済が残っていて、年金だけでは返済が厳しいとご不安な方は、ぜひ経験豊富な当社にご相談ください。私たちはご相談者様にとって一番良い形での問題解決方法をご相談者様と一緒に一生懸命に考えます。
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