止むに止まれぬ収入減少などで住宅ローンのボーナス払いが厳しい場合の対処方法
経済の低迷から、今の会社のボーナスがもしも出なかったら…そんな思いから、住宅ローンのボーナス払いをどうしようかと不安に思われている人もいらっしゃるのではないでしょうか?
この記事を書いている今では、新型コロナウイルス感染症拡大防止の緊急事態宣言を受けて自宅待機やリモートワークになっている人も多いと思います。
それによって給料カットまではならないまでも、今までならもらえていたはずの残業代や諸手当などが大幅にダウンして、結果的に収入が減る見込みの人も増えてきています。
そして、もう6月~8月の一般的に支給される夏のボーナスの時期に入っています。
この夏のボーナスに関しても出るのか出ないのか、出たとしても支給額は減るのか減らないのかなど皆さんの不安が尽きない状況になっています。
特に今年はコロナ関連の影響で、企業の業績が悪くなっているところが多いようです。
その企業の業績が落ち込むと、真っ先に削られるのがやはり夏と冬のボーナスだと思います。ボーナスは業績に連動するため、会社の調子がいい時はよいのですが、今回のようにコロナのような外的な要因であっても、会社の業績が下がって利益が出なければ、会社としてはボーナスを払っている場合ではなくなるからです。
この記事を読んでわかること
監修・このブログを書いた人
細貝 和弘(ほそがい かずひろ)
宅地建物取引士
公認不動産コンサルティングマスター
2級フィナンシャルプランニング技能士
賃貸不動産経営管理士
相続診断士
大手不動産仲介会社の法人営業部の責任者として任意売却部門を立ち上げ。銀行や信用保証会社、債権回収会社および破産管財人弁護士のサポート、そして住宅ローンの返済に困窮した方々のお悩み300件以上をコンサルティングしてきた、いわば任意売却の専門家。
不況によるボーナス支給への影響
ボーナスは、企業の業績によって支払われるものなので、緊急事態宣言でほとんどの企業が業績を落としていますので、夏のボーナスの支給にも少なからず影響はありそうな状況です。
今までも多くのご相談をお受けしてきた中で、住宅ローンの月々の返済も含めて毎月の家計は赤字だけど、夏と冬のボーナスで補てんして、帳尻がなんとか合っているというご家庭もとても多いのです。
そこで突然のボーナスカットやボーナスの減額となると、家計へのインパクトはどうしても大きくなってしまいます。
ボーナスが支給されることでなんとか収支が釣り合っていたものが、この夏に当てにしていたボーナスが入ってこないもしくは減るということになってしまうと、他から手当てしなければ本当にお金が足りなくなって家計がまわらなくなってしまいます。
そして、さらに追い打ちをかけて問題が大きくなりそうなのが、住宅ローンの返済でボーナス払いがあるケースなのです。
ボーナス払いがきつくなったら必ず相談する。
住宅ローンの返済プランをボーナス払い併用にしている場合、会社のボーナスの増減に連動して住宅ローンのボーナス払いの額も変動するということはありませんので、最初に決めたボーナス払い時の住宅ローンの返済額は一定です。
それに対して、支給されるボーナスの額は、基本的にはもらってみなければわからない部分が大きいので、予想に反してまだマシだったり逆に予想よりも少なかったりといろいろです。
そして、住宅ローンのボーナス払い月は、会社のボーナス支給月と同じ時期にしていることが多いと思いますが、ボーナスの額が思ったよりも少ないと、住宅ローンのボーナス払いの期日が迫ってきて慌てることになります。特にボーナスが多かった時を基準にしてボーナス払いの金額を高く設定している場合は、ボーナスが減ってしまうとその穴埋めが大変になるのです。
この夏のボーナス払いが払えなさそうという場合は、支払期日までにまずは住宅ローンを借りた銀行に相談してみるといいと思います。
この時の注意点としては、必ず支払い期日前に相談するということです。例えば、住宅ローンのボーナス払いの引き落とし日が7/10で、そこまで何も相談せずに延滞してしまい、その後になって相談すると銀行にも印象が悪いので、ボーナス払いの支払い期日よりも先に連絡だけでも入れておくべきだということです。
もし、住宅ローンのボーナス払いを滞納してしまうと、そのボーナス払いの分の全額を支払うまでは、毎月の返済分の引き落としがされません。
月々の分は先に払うと言っても払えていないボーナス払いの分をまずは払いきるまでは受け取ってもらえないのです。
なので、住宅ローンのボーナス払いを滞納してしまうと、その後の月々払い分の滞納回数も連動して増えてしまうというケースに陥りやすくなります。
ある程度貯金があるという場合で住宅ローンのボーナス払いの金額がそれほど多くない場合であればやりくりすればこの夏の支払い分はなんとか乗り切れるかもしれません。
しかし、もし貯金があまりなかったり、住宅ローンのボーナス払いの金額が多い場合などは、いくら頑張ってもやり繰りにも限界があると思います。
待ってもらったしわ寄せは必ず来る。
ここで問題なのは、今回の相談で夏のボーナス払いが軽減されたり待ってもらえたりしたとしてもその分は必ずどこかにしわ寄せがいくということです。
全期間にわたってボーナス払いをならせば当然月々の住宅ローンの支払い額が上がってしまいます。
それで果たして最後まで住宅ローンを払っていけるかどうかということを考えないとまた先で行き詰まってしまうのです。
要は、住宅ローンのこの夏のボーナス払いが払えなさそうという問題の原因が、コロナの一過性のものなのか、以前からじわじわとしんどくなりかけていて、コロナが原因でそれが表面化してきたものなのか、以前からいつ延滞してもおかしくなかった状況でコロナがとどめを刺したのか、それぞれの家庭にそれぞれの事情があると思います。
銀行は、求められれば規則にのっとって、できる範囲で猶予するでしょう。なので、猶予は猶予で受けておいて、とりあえず急場はしのぎましょう。
しかし、急場をしのいだからといってほっとするだけではなく、もう一度住宅ローンの返済計画について、家計と照らし合わせて考える良い機会だと思って、今後のライフプランなどを見直すとよいと思います。
そのためのご相談にも喜んでお乗りしますので、お気軽にご相談下さい。ファイナンシャルプランナー有資格者があなたのライフプランを一緒に考えます。
この夏のボーナス払いで冷や汗をかいた人はぜひ経験豊富な当社に一度ご相談ください。
私たちはご相談者様にとって一番良い形でも問題解決方法をご相談者様と一緒に一生懸命に考えます。