残債900万円を60万円一括払いでチャラに!?いい話だがなぜ?
6年前に任意売却をしたとき、残債が900万円くらい残ったご相談者がいらっしゃいました。
毎月3万円ずつをコツコツと、6年間に渡って払っていました。
その返済期間の途中で何度か債権譲渡されいて、その都度新しい債権者のサービサーから、同じような債権譲渡の通知は何度か来ていたそうです。「またか…」と思って内容を読んでいたら、今回はいつもと違う内容だったのでびっくりしたという…ご相談者のお話です。
この記事を読んでわかること
監修・このブログを書いた人
細貝 和弘(ほそがい かずひろ)
宅地建物取引士
公認不動産コンサルティングマスター
2級フィナンシャルプランニング技能士
賃貸不動産経営管理士
相続診断士
大手不動産仲介会社の法人営業部の責任者として任意売却部門を立ち上げ。銀行や信用保証会社、債権回収会社および破産管財人弁護士のサポート、そして住宅ローンの返済に困窮した方々のお悩み300件以上をコンサルティングしてきた、いわば任意売却の専門家。
まだ多く残る残債務が驚きの結果に!
まず取り組むにあたって、私の方からその通知を送ってきた債権者に連絡を取ったところ、「守秘義務があるので個別のことには答えられない」と面倒なことを言うので、ひとまず一般的なことを聞いてから、「本人から連絡させます」とお伝えしました。
要は、あと700万円ほど残っている債権を、このサービサーが買い取って、債権譲渡されて新たな債権者になったのですが、このサービサーは、毎月3万円を今まで通り払ってくれてもいいし、60万円を一括で納付してもらえれば、残りは債務免除しますということでした。
つまり、60万円を一括で支払うことで、任意売却後に残った住宅ローンの残債900万円がコツコツと200万円ほど払ったあとに残りはチャラになるということです。
60万円なら約2年分の支払いを一括前払いすれば、その後の支払いが免除されるということで、ご相談者様は奥様にもお話しされて、一括払いすることにしたとのことでした。
任意売却した時からは少し時間は経過したのですが、こうして結果的には任意売却したことで、住宅ローンの借金はすべて清算できたことになりました。
任意売却に取り組むことで可能性は広がります。
任意売却後の住宅ローンの残債を気にしすぎて、任意売却をためらわれる方もたまにいらっしゃるのですが、このようなケースをお話しするととても安心されます。
当然ですよね。住宅ローンの滞納だけでも未知の領域で、任意売却して数百万の借金が残ると聞けば、誰でもこれからどうなっていくのだろうかと不安になられると思います。
ただ、今回のご相談者様のように、きちんと任意売却して、残った住宅ローンの残債もきちんと払われていれば、こういう幸運も転がり込んでくる可能性があるということです。
ちなみに、今回のケースで、債務免除を打診してきたサービサーが、損しているかといえばそうでもありません。
こういった無担保の債権はポンカス債権とも呼ばれていて、債権の中でも価値の低いものになっているため債権譲渡時の買取価格も非常に低いのです。
ですので、このサービサーも、毎月3万円ずつ回収するよりは、2年弱分をまとめて回収して、資金を回転させたほうたよいと考えて判断したわけです。
このように、任意売却をしたことで出た住宅ローンの残債は、合法的に圧縮されていくことになり、全部が全部払い切らなくてもいいケースもありますので、任意売却した時点での残債の金額に、あまり絶望しないほうがいいということなのです。
任意売却後の住宅ローンの残債が心配で不安だという方はぜひ経験豊富な当社にご相談ください。今までの成功事例などもお伝えしながら、任意売却への不安要素をひとつずつ解決しながらご判断して頂けることと思います。
私たちはご相談者様にとって一番良い形での問題解決方法をご相談者様と一緒に一生懸命に考えます。