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共有名義の不動産は任意売却できる?共有者が同意しない場合の対処法を専門家が解説

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共有名義の不動産売却で話し合う兄弟・夫婦
共有名義の不動産は、全員の同意がなければ原則として売却できません。同意が得られない場合にも、法的な解決手段があります。

「離婚した元配偶者が売却に同意してくれない」
「相続で兄弟と共有になったが、音信不通で連絡がとれない」
「共有者がいると任意売却できないと言われた」
共有名義の不動産を任意売却したい場合、最大の障壁になるのが「共有者全員の同意」という要件です。
しかし、同意が得られなくても手段がないわけではありません。この記事では、任意売却専門22年のエイミックスが、共有名義の仕組みから同意が得られない場合の法的対処法まで、実務の観点から解説します。

1. 共有名義とは何か。なぜ問題になるのか

共有名義とは、一つの不動産を複数人が共同で所有している状態のことです。それぞれの所有割合を「持分(もちぶん)」といい、登記簿謄本に「〇〇 持分2分の1」などと記載されています。

共有名義の不動産は、不動産全体を売却する場合には共有者全員の同意が必要です(民法251条)。不動産の売却は「変更・処分行為」にあたり、一人でも反対すれば、原則として売却を進めることができません。ローンを滞納して任意売却を検討している場合でも、この原則は変わりません。

⚠️ 共有者が1人でも反対すると売却できない

「共有持分の過半数があれば売れる」は誤解です
共有者の持分割合が過半数(例:3分の2)あっても、不動産全体の売却には全員の同意が必要です。過半数でできるのは、管理行為(賃貸借契約の締結など)に限られます。売却は「変更行為」にあたり、全員の合意が必要です(民法251条)。

2. 共有名義が発生する主な3つのケース

共有名義が生まれる経緯は主に3つです。それぞれで対処法のアプローチが変わります。

ケース発生状況よくある問題
① 夫婦での購入夫婦それぞれの収入でローンを組んだ(ペアローン)、または共同出資で購入した場合離婚後に一方が売却を拒否する。元配偶者と連絡が取れなくなる
② 相続による取得親が亡くなり、複数の兄弟姉妹で不動産を相続した場合(遺産分割未了も含む)相続人の一人が売却に反対。疎遠な親族で連絡が困難
③ 連帯債務・収入合算住宅ローンの審査のために収入合算し、名義を共有にした場合離婚・別居後も共有名義が残る。一方がローン返済を放棄する

3. 共有名義のままでは任意売却できない理由

任意売却は、ローンの債権者(金融機関)の同意を得て不動産を売却する手続きです。しかし、売却手続きを進めるためには売主として全共有者が売買契約に署名・捺印する必要があります。つまり、共有者の一人でも協力しなければ、買主が見つかっても契約を締結できません。

手続き必要な合意根拠
不動産全体の売却全員の同意が必要民法251条(変更・処分行為)
賃貸借契約(短期)持分過半数で可能民法252条(管理行為)
自分の持分のみの売却単独で可能民法206条(所有権の処分)
共有物分割請求(裁判)単独で申立て可能民法258条

4. 共有者が同意しない場合の対処法

共有者が売却に応じない場合でも、手段は複数あります。状況に応じて対処法を選ぶことが重要です。

対処法 1

専門家を介した説得・交渉
まず試みるべきは、任意売却専門の不動産会社または弁護士を通じた説得です。当事者同士だと感情的になりやすい交渉も、第三者が介入することで進展するケースがあります。「競売になると全員が損をする」という事実を客観的に伝えることが有効です。競売になれば売却価格が下がり、残債が増え、強制退去になるリスクを共有者も負うことを説明します。

対処法 2

共有持分の買い取り(持分解消)
相手の持分を自分が買い取るか、自分の持分を相手に買い取ってもらうことで共有状態を解消する方法です。共有状態が解消されれば、単独名義になった所有者が任意売却を進められます。ただし、ローン返済が困難な状況での買い取り資金の確保は現実的でない場合も多く、相手側の資金力も課題になります。

対処法 3

共有物分割請求訴訟(裁判所への申立て)
話し合いで解決できない場合、裁判所に「共有物分割請求」を申し立てることができます(民法258条)。これは共有者の一人が単独で申し立てられる権利です。裁判所は以下のいずれかの方法で分割を命じます。なお、この手続きは弁護士への依頼が必要です。

分割方法内容特徴
現物分割物理的に分けて各自が取得土地なら可能な場合もあるが、建物は困難。裁判所が最初に検討
価格賠償(代償分割)一方が不動産を取得し、他方に代償金を支払う代償金の資力が必要。現物分割が困難な場合に検討
競売による換価分割裁判所が競売にかけて代金を分配最終手段(現物・価格賠償いずれも困難な場合のみ)。売却価格が市場より低くなりやすい

共有物分割請求は、最終的に競売による換価分割に至るリスクがあります。任意売却で解決できるうちに動くことが、全員の利益にとって最善です。

💡 競売より任意売却の方が全員に有利

共有物分割請求の「競売」になると、売却価格が低くなる
共有物分割請求の結果として競売になった場合、売却価格は市場価格より低くなりやすく、残債が増える可能性があります。任意売却で市場価格に近い金額で売却できれば、全共有者の残債・手取りの観点でより有利になります。「同意しない=得をする」ではなく、最終的には全員が損をするリスクがあることを共有者に理解してもらうことが交渉の鍵です。

共有者との交渉でお困りの方、まずご相談ください

22年の専門実績をもとに、状況に応じた対処法をご提案します。

5. 自分の持分だけを売却する方法とリスク

全員の合意が得られない場合の選択肢として、自分の持分だけを第三者に売却することは法律上可能です(民法206条)。他の共有者の同意は不要です。

持分のみ売却のメリット

  • 他の共有者の同意なしに単独で実行できる
  • 持分を専門に買い取る業者(持分買取業者)が存在する
  • 売却代金でローンの一部返済に充てられる場合がある

持分のみ売却のリスク・注意点

  • 売却価格が大幅に低くなる:持分のみでは市場での流通性が低く、市場価格の3〜5割程度にしかならないケースが多い
  • 金融機関(抵当権者)の同意が必要な場合がある:ローン契約に「担保物件の処分制限」が設けられているケースがあり、金融機関に確認が必要
  • 残った共有者との関係が複雑化する:買い取った第三者(見知らぬ業者など)が共有者になることで、他の共有者との関係が悪化する場合がある
  • 残債を完済できない可能性が高い:売却額が低いため、ローン残高に対して大きく不足することが多い

⚠️ 持分売却は「最後の手段」として慎重に判断を

安易な持分売却は後の問題を複雑にする場合があります
持分のみの売却は合法ですが、残った共有者・金融機関・新たな持分取得者の三者関係が複雑になるリスクがあります。実行前に必ず任意売却専門の不動産会社および弁護士に相談することをお勧めします。

6. 共有者が行方不明・連絡不能な場合

相続で共有名義になった不動産では、共有者の一人と長年連絡が取れないというケースも珍しくありません。この場合、法的な手続きを通じて解決を図ることができます。

手段 1

不在者財産管理人の選任(家庭裁判所への申立て)
行方不明者(不在者)がいる場合、利害関係人は家庭裁判所に「不在者財産管理人」の選任を申し立てることができます。選任された管理人は、裁判所の許可を得て不在者に代わって不動産の売買契約に同意することができます。手続きには数ヶ月の期間と費用がかかります。この手続きは弁護士・司法書士への依頼が一般的です。

手段 2

失踪宣告(長期不在の場合)
生死が7年以上不明な場合は、家庭裁判所に「失踪宣告」を申立てることができます。失踪宣告が認められると法律上「死亡」とみなされ、相続が発生します。ただし手続きに時間がかかるため、緊急性がある場合は不在者財産管理人の選任が先になるケースがほとんどです。この手続きも弁護士・司法書士への依頼が一般的です。

手段 3

所有者不明土地関連の法改正(2023年〜)の活用
2023年施行の改正民法では、共有者が所在不明の場合に利用できる2つの制度が新設されました。

  • 民法262条の2(持分取得制度):所在不明共有者の持分を、裁判所の決定を経て他の共有者が取得できる制度
  • 民法262条の3(持分譲渡制度):所在不明共有者の持分を含む不動産全体を第三者に売却する権限を、裁判所が他の共有者に付与できる制度。不動産全体を一括売却したい場合に活用できます

ただし重要な制限があります。相続によって取得した持分については、相続開始から10年が経過していないとこれらの制度は利用できません(民法262条の2第3項)。相続直後などの場合は不在者財産管理人の活用が現実的です。具体的な要件・手続きは弁護士にご相談ください。

7. 共有名義×任意売却の実務の流れ

共有者全員の協力が得られた場合の任意売却の流れを整理します。居住用の通常の任意売却と基本は同じですが、共有者全員が各手続きに関与する必要がある点が異なります。

STEP 1

共有者全員で状況確認・専門家への相談
ローン残高・共有持分の割合・抵当権の設定状況を全員で確認します。任意売却専門の不動産会社に相談し、売却可能価格の見通しを把握します。この段階で全員が同じ情報を持つことが、後の合意形成をスムーズにします。

STEP 2

金融機関への任意売却の申し出
ローンの債権者(金融機関またはサービサー)に任意売却の意向を伝えます。この際、共有名義であることを伝え、全員が売却に同意していることを確認してもらいます。

STEP 3

売却活動・買主の確定
通常の任意売却と同様に売却活動を行います。買主が確定したら、売却代金の配分(各共有者への配分・ローン返済への充当)を整理します。

STEP 4

全共有者が売買契約に署名・捺印
売買契約書には共有者全員が署名・捺印します。遠方に住んでいる場合も、郵送対応が可能なケースがあります。

STEP 5

決済・引き渡し・抵当権抹消
売却代金が金融機関に渡り、抵当権が抹消されます。売却後に残った残債については、弁護士・認定司法書士と連携しながら返済方法を整理します。残債の交渉・免除については弁護士・認定司法書士の業務となります。

8. よくある質問(FAQ)

Q. 離婚した元配偶者が売却に同意してくれません。どうすればいいですか?
まず専門家(任意売却専門業者・弁護士)を通じた説得を試みることをお勧めします。「競売になれば売却価格が下がり、残債が増え、強制退去になるリスクがある」という事実を客観的に伝えることで、合意が得られるケースがあります。それでも同意が得られない場合は、共有物分割請求訴訟(弁護士への依頼が必要)という手段があります。
Q. 共有持分が過半数あれば、単独で任意売却できますか?
できません。不動産全体の売却は「変更行為」にあたり、民法251条により共有者全員の同意が必要です。持分の割合にかかわらず、1人でも反対すると不動産全体の売却はできません。ただし、自分の持分のみを売却することは単独で可能です(詳細はこの記事の5章を参照)。
Q. 共有者が相続で決まった場合、全員の同意を得るにはどうすればいいですか?
まず相続人全員のリストアップと連絡先の確認が必要です。遺産分割協議がまだ済んでいない場合は、遺産分割協議と並行して任意売却の合意形成を進めます。相続人の一人が行方不明の場合は、不在者財産管理人の選任申立て(家庭裁判所)が必要になります。いずれも弁護士・司法書士と連携して進めることをお勧めします。
Q. 共有者が同意していても、ローンの名義は1人だけです。手続きに影響しますか?
ローン(債務)の名義と不動産登記(所有権)の名義は別物です。不動産を売却するには所有権の共有者全員の同意が必要です。一方、ローン返済の交渉はローン名義人と金融機関の間で行われます。共有名義かつ連帯債務・連帯保証の場合はさらに関係者が増えるため、早期に専門家へ相談することをお勧めします。
Q. 任意売却の相談は、共有者全員で一緒に来る必要がありますか?
最初の相談は1人からでも可能です。状況を整理した上で、共有者への説得のサポートや、必要な手続きの整理をお手伝いします。共有者が遠方にいる場合や、直接話しにくい状況でも、専門家を通じた対応が可能なケースがあります。まずはお気軽にご相談ください。

9. まとめ・チェックリスト

共有名義×任意売却のポイントをまとめます。

  • ☑ 共有名義の不動産全体を売却するには共有者全員の同意が必要(民法251条)
  • ☑ 持分が過半数でも、全体の売却には全員の合意が必要(過半数=全体売却OKは誤解)
  • ☑ 共有者が同意しない場合の対処法は①専門家による説得②持分買い取り③共有物分割請求訴訟の3段階
  • ☑ 自分の持分だけの売却は単独で可能だが、価格が大幅に下がるリスクがある
  • ☑ 共有者が行方不明の場合は不在者財産管理人の選任・2023年民法改正の活用が有効
  • ⚠ 競売になれば全共有者が損をする。「任意売却の方が全員に有利」を共有者に伝えることが交渉の鍵
  • ⚠ 共有物分割請求・不在者財産管理人などの法的手続きは弁護士・司法書士への依頼が必要

確認チェックリスト

  • □ 登記簿謄本で共有者全員の氏名・持分割合を確認したか
  • □ 全共有者の現在の連絡先を把握しているか
  • □ ローンの名義・抵当権の設定状況を確認したか
  • □ 共有者への説得を専門家(不動産会社・弁護士)に依頼する準備があるか
  • □ 競売申立の通知が届いていないか確認したか

細貝相談員

この記事の監修・相談回答

細貝 和弘(ほそがい かずひろ)

宅地建物取引士 / 公認不動産コンサルティングマスター / 2級FP技能士

「共有者が同意してくれない」というご相談は、離婚・相続どちらのケースでも多く寄せられます。当事者同士では感情的になりやすいため、第三者が入ることで話し合いが前進することがよくあります。まずは1人でのご相談でも構いません。状況を整理するところから一緒に考えます。

共有名義の任意売却、まずは1人でご相談ください

共有者が同意しない・行方不明・離婚後で連絡しにくい。どんな状況でも状況整理からお手伝いします。


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