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離婚から10年…元夫のローン滞納で届いた「督促状」。時効は成立しない?連帯保証人の脱出法

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離婚から10年後に届いた元夫の借金の督促状
「過去の亡霊」は、あなたが幸せになった頃に突然現れます。

「離婚してもう10年以上。元夫とは連絡も取っていないし、過去の話だと思っていた…」

そんなある日、突然届く「債権回収会社」からの一括請求通知
金額は数千万円。「元夫が住宅ローンを滞納しました。連帯保証人のあなたが支払ってください」という内容です。

多くの方がここで疑問を抱きます。「10年も前の借金、もう時効なんじゃないの?」と。
しかし、残念ながら住宅ローンの連帯保証債務において、勝手に時効が成立することはめったにありません。この記事では、離婚後の連帯保証人を襲う「時効の罠」と、今の生活(給与や財産)を守るための解決策を解説します。

細貝相談員の顔写真

監修

細貝 和弘(ほそがい かずひろ)

宅地建物取引士/公認不動産コンサルティングマスター/
2級ファイナンシャルプランニング技能士/賃貸不動産経営管理士/相続診断士

「元夫の破産」や「離婚時のトラブル」に関するご相談は非常に多いですが、特にこの「忘れた頃に来る請求」は精神的ダメージが甚大です。法的知識と債権者交渉で、あなたの「今の生活」を守る方法を一緒に探しましょう。


≫ 相談員の詳細を見る

※現在、離婚協議中の方や、元夫が破産手続き中の方へ
この記事は「離婚から長期間経過後の請求」について解説しています。現在進行系で破産や競売の通知が来ている場合は、以下の記事をまずご覧ください。
≫ 連帯債務の家で離婚後に元夫・妻が自己破産した場合

なぜ10年経っても「時効」にならない?連帯保証の恐ろしい仕組み

借金の時効は、一般的に「最終返済から5年(または10年)」と言われます。しかし、以下の理由により、あなたの知らないところで時効時計はリセットされ続けています。

※以下の解説は、昔の住所ローン契約が問題となっているという記事内容に合わせて、主に2020年3月以前に契約された住宅ローン(改正前民法適用)を前提としています。2020年4月以降の契約ではルールが一部異なりますが、銀行との特約により同様の扱いとなるケースが一般的です。

1. 「時効の更新(旧:中断)」の罠

たとえあなたが1円も払っていなくても、主債務者である元夫が少額でも返済していたり、債権者に「もう少し待ってくれ」と支払いの意思(債務の承認)を示していた場合、その瞬間に連帯保証人の時効もリセット(更新)されます。
元夫が返済を続けていた限り、10年経とうが20年経とうが、時効は完成しません。

2. 判決や支払督促による時効の延長

過去に債権者が裁判を起こし、判決が確定していた場合、時効期間はそこから10年に延長されます。元夫宛の裁判通知は、別居しているあなたには届かないため、知らない間に判決が出ているケースが多々あります。

無視は厳禁!「サービサー(債権回収会社)」からの通知を放置するリスク

銀行ではなく、「〇〇債権回収」「〇〇サービサー」という聞き慣れない会社から通知が来た場合、保証会社による代位弁済が行われ、事態が最終局面に近づいている可能性が高いです。

放置すると起こること

  • 給与の差押え
    あなたの勤務先に裁判所から通知が届き、給与の一部(原則として手取りの4分の1、高所得者の場合はそれ以上)が強制的に天引きされます。会社に借金トラブルがバレてしまいます。
  • 現在の自宅の差押え
    離婚後に再婚し、新しい名義で家を買っていた場合、その「今の家」が競売にかけられるリスクがあります。
  • 預貯金の凍結
    銀行口座が差押えられ、生活費が引き出せなくなります。

解決策:元夫に関わらず、あなただけでできる対処法

「元夫を探して払わせたい」と思うのが人情ですが、行方不明や支払い能力がないケースがほとんどです。あなたの生活を守るためには、あなた自身が動く必要があります。

1. 専門家による「時効の援用」確認

わずかな可能性ですが、本当に時効が成立しているケースもあります。しかし、ご自身で債権者に連絡して「払えません」と言ってしまうと、それが「債務の承認」となり、時効が使えなくなる(復活してしまう)リスクがあります。
連絡をする前に、必ず私たちにご相談ください。

2. 任意売却または債務整理による「減額・分割和解」

元夫の家がまだ残っているなら「任意売却」で残債を圧縮します。すでに家がない(競売済み)場合は、債権回収会社と交渉し、「現実的に支払える額(月々数千円〜数万円など)」での分割払いや、将来利息のカットを求める和解交渉を行います。

プロからのアドバイス

債権回収会社は「一括で払え」と言ってきますが、プロが介入することで柔軟な交渉が可能になるケースが多々あります。
最も大切なのは、あなたの「今の生活」を壊さないことです。自己破産しかないと思い込まず、まずは交渉の余地があるか診断させてください。

よくある質問(離婚後の連帯保証トラブル編)

Q「迷惑をかけない」という離婚時の公正証書は役に立たない?
A残念ながら、夫婦間の取り決め(公正証書)は、債権者(銀行など)には対抗できません。銀行にとっては離婚は無関係だからです。ただし、あなたが支払った分を元夫に請求する権利(求償権)の根拠にはなります。
Q今、再婚して夫の扶養に入っていますが、夫の収入も差押えられますか?
Aいいえ、連帯保証人であるあなた個人の財産のみが対象です。再婚相手の給与や、再婚相手名義の財産が差押えられることはありません。ただし、家財道具などの動産執行のリスクはゼロではありません。

この記事のまとめ:過去を清算し、今を守るために

10年前の署名捺印が、今になって牙を剥くのが連帯保証の怖さです。
しかし、恐怖で動けなくなっている間にも、差押えの手続きは進みます。「時効かもしれない」という淡い期待や、「元夫がなんとかするべき」という怒りは一旦横に置き、あなたの今の生活を守るための法的な防衛策を講じましょう。

通知が届いたら、開封してすぐにお電話を。

債権回収会社への対応は、最初の一手が重要です。
ご自身で連絡して、かえって不利な状況になることも考えられます。このタイミングで専門家の知恵を借りてください。

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