【生活再建】任意売却後に「賃貸契約」の審査を通過するためには?
任意売却
「家は手放さざるを得ないとして、この後、賃貸契約の審査に通るのだろうか…?」
任意売却をご検討中の方が、最も不安に感じるのが、信用情報に傷がついた後の「住む場所の確保」ではないでしょうか。
結論から申し上げます。任意売却後に賃貸契約を結ぶことは、正しい知識と準備があれば十分に可能です。しかし、やみくもに物件を探してしまうと、審査に落ち続け、時間だけが過ぎてしまうリスクもあります。
本記事では、任意売却の専門家として、なぜ審査で落ちるのか、そして信用情報に不安がある状態でも確実に審査を通過するための「3つの実戦的コツ」と必要書類を、徹底的に解説します。

監修
細貝 和弘(ほそがい かずひろ)
宅地建物取引士/公認不動産コンサルティングマスター/
2級ファイナンシャルプランニング技能士/賃貸不動産経営管理士/相続診断士
大手不動産仲介会社の法人営業部で任意売却部門を立ち上げ、
銀行・保証会社・破産管財人弁護士と連携し、住宅ローン返済に困難を抱える方々の相談を300件以上担当。
任意売却後の賃貸審査の仕組みを理解する
賃貸審査で最も重要となるのは、入居保証会社の審査です。この保証会社の審査方法によって、任意売却の事実がどこまで影響するかが決まります。
賃貸審査で見られる2つの主なポイント
- 1.支払い能力の安定性: 家賃を滞りなく支払えるだけの安定した収入(現在の給与や年金など)があるか。
- 2.保証会社の信用情報チェック: 特に重要なのが、保証会社が信用情報機関(CIC、JICCなど)の情報を参照するかどうかです。任意売却に至る経緯で残る「代位弁済」の記録は、この信用情報機関に登録されています。
信用情報に不安があっても審査を通過させる3つの実戦的コツ
不安な情報があるからこそ、審査の仕組みを理解した上で戦略的に動くことが重要です。
コツ1:保証会社のタイプを戦略的に選ぶ
保証会社には大きく分けて以下の3タイプがあり、この選択が審査結果を左右します。
| 保証会社のタイプ | 特徴と審査難易度 | 任意売却後の推奨度 |
|---|---|---|
| 信販系(例:オリコ、セゾン) | クレジットカード会社系。などの信用情報機関を厳しくチェックする。 | 避けるべき(審査落ちの可能性大) |
| 独立系(例:全保連、Casa) | 賃貸保証を専門とする会社。信用情報をチェックしないケースが多い。 | 優先すべき(審査通過の可能性大) |
| 協会系(LICCなど) | 業界内で独自の情報を共有するタイプ。 | 物件によるが、独立系を優先すべき。 |
賃貸仲介会社に「独立系の保証会社を利用している物件」を紹介してもらうのが、審査突破の最大の近道です。
コツ2:初期費用の準備と家賃の支払い能力を強調する
審査側が最も懸念するのは「家賃の滞納」です。初期費用(敷金、礼金、前家賃など)を一括で滞りなく支払う準備ができていることは、金銭的な誠意と安定性を強くアピールできます。また、現在の給与明細や雇用安定性を強調しましょう。
コツ3:任意売却専門会社からの「推薦状」を用意する
これは他社にはない、貴社ならではの強力な武器です。当社のような任意売却の専門家は、単なる不動産会社ではありません。
「この債務者は、専門家の指導のもとで住宅ローンの問題を健全に解決し、現在は生活再建に真摯に取り組んでいるため、家賃滞納リスクは低い」ことを記した推薦状を作成することで、審査に大きな好影響を与えることが可能です。
賃貸契約時に準備すべき必要書類と審査時の対応
賃貸審査で必要となる主な書類
- 住民票、身分証明書
- 収入証明書(源泉徴収票または直近3ヶ月の給与明細)
- 任意売却完了証明書:住宅ローン問題を解決したことの証明
- 残債返済合意書(写し):残債について債権者と和解し、無理のない返済計画があることを示す(生活設計が安定している証明になります)
審査担当者への正しい伝え方
審査担当者から「なぜ前の家を出たのか」と聞かれた際、ネガティブな言葉を避け、前向きな再スタートであることを伝えます。
「以前は住宅ローンの問題がありましたが、専門家(エイミックス)に相談し、すべて解決しました。今は、残債についても無理のない返済計画で合意を得ており、生活基盤を安定させるために、この物件で心機一転頑張りたいと考えております。」
任意売却 Q&A
- 任意売却後、どれくらいの期間で賃貸契約ができますか?
- 任意売却の決済が完了した直後から賃貸物件を契約できます。通常、決済後1週間~1ヶ月以内に引っ越しを完了させる必要があるため、任意売却の交渉中に並行して賃貸探しを始めるのが一般的です。
- 賃貸の契約者名義を家族(配偶者など)にすることは有効ですか?
- 有効な手段の一つです。ただし、名義人となるご家族に安定した収入があることが条件となります。この場合も、名義人の信用情報を照会しない独立系の保証会社を選ぶ戦略は変わりません。
この記事のまとめ:最後まで生活再建をサポートします
任意売却後の賃貸探しは、不安に感じる必要はありません。信用情報を参照しない保証会社を選び、専門家からの推薦と安定した支払い能力を示すことで、審査は十分に突破できます。
エイミックスは、単に不動産を売るだけでなく、お客様が安心して次の生活(賃貸物件)に移れるよう、引っ越しや賃貸審査のサポートまで、トータルで支援いたします。
※2025年12月現在。個別の審査基準や法律問題については、専門家にご相談ください。
次の住まいの不安も、私たちにご相談ください。
「どんな物件を探せばいいか?」「審査に通るための準備は?」など、任意売却後の賃貸探しも、生活再建のプロが徹底サポートします。
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