不動産担保ローンで家を失いかけたがリースバックで復活した方法とは?

自宅などの不動産を担保にお金を借りられる不動産担保ローンでの返済トラブルのご相談がここ数年確実に増えてきています。
不動産担保ローンの返済トラブル相談の中でも特に多いのが親の世代から住宅ローンの返済が終わっている家やマンションを相続で譲り受けて、その家やマンションを担保に多額の不動産担保ローンを借りてしまい返済に苦しむようなケースです。
特に東京都内の家やマンションは土地の価値が上がっているのもあって親が買ったような昭和築の不動産でも売却すればそれなりの価格がつくので余計に不動産担保ローンが借りやすい状況にあるといえるでしょう。
不動産担保ローンを貸す側も親が住宅ローンを完済していたおかげで無担保の状態で貸し出すことができ、第一抵当権者になれるのでリスクはほぼなく貸すことができるので願ったりかなったりなのです。
今回はそんな不動産担保ローンを無計画に借りたばっかりに都内の一等地のマンションを危うく失いそうになってリースバックでその危機を逃れて復活したというご相談者様のお話です。
経営の苦しさから安易に飛びついた「不動産担保ローン」
このご相談者様は親から相続した住宅ローンが完済されている都内一等地のマンションに住んでいました。仕事は自営業です。業種的には斜陽産業でイベントのプロモーションの下請けが主で仕事の単価が年々下がっているとのことで苦しい経営が続いていました。
そんな時にマンションに一通のDMが届いていたそうです。いつもならすぐにゴミ箱に捨てるはずのDMの表紙には『不動産担保ローンで3日で現金化』のようなことが書かれていてもしものときのために話だけでも聞いておこうと電話をしたそうです。
そこからが不動産担保ローン地獄の始まりでした。
とりあえず200万円はすぐにこの場で貸してくれるというので返済スケジュールなども確認してその場で200万円の不動産担保ローンを借りる申込をしたそうです。
翌日に抵当権を設定する委任状などにも実印を押して金銭消費貸借契約も調印しました。
するとその2日後に200万円が振り込まれていたのです。これは本当に助かったと思ったそうです。
ご相談者様も当社にご相談頂いた後に気付いたことだとのことですが、当社にご相談頂いたときにマンションの謄本を上げて根抵当権を見たところ限度額が2000万円に設定されていました。
ご相談者様のこのマンションは普通に売却すれば3000万円はくだらない売却相場ですのでちょうど7掛け弱くらいの限度額設定になっているというところがこれまた絶妙な妥当なラインで不動産担保ローンを貸した側は本当にリスクの少ない貸し方をしたのだなあと思いました。
当初借りた金額は200万円だったのになぜ2000万円の限度額の根抵当権が設定されているのかというと、不動産担保ローンを貸した側は借主が追加で借り入れることを想定しているからです。抵当権だとその時にまた登記をし直さなければいけないためあらかじめ担保限度額までの根抵当権設定をしておいてその範囲内であればどんどん借りてもらって結構ですというまさに悪魔のシステムなのです。
借入れはすぐに限度額いっぱいに…
それに便乗して最初は200万円だったご相談者様の借入額は自営の仕事の穴埋めが必要だったこともありすぐに限度額に達してしまったとのことでした。
最後の方は追加で借りた分の半分をその不動産担保ローンの返済にも充てていたということでした。
そして限度額いっぱいまで借りてしまいこれ以上借りれなくなったのです。ご相談者様の打ち出の小づちはなくなってしまったのでした。
しかし借りた不動産担保ローン2000万円は返済しないといけません。不動産担保ローンから借りて返すということができなくなったのでご相談者様は今度はカードローンやキャッシングに手を出します。
そしてカードローンやキャッシングが800万円まで達してしまいとうとうこちらもそれ以上は借りれなくなってしまったのです。
そして不動産担保ローンの返済がとうとう滞ることになってしまいほどなく競売申立てをされて競売開始決定の通知が届いてしまいました。
まさにそのタイミングで当社にご相談頂いたのです。
住み続けられるリースバックをご提案
その後ご相談者様と協議を重ねてせっかく親からもらったマンションなので住み続けたいし名義もいずれは取り戻したいとの強いご希望がありリースバックでの問題解決を提案しました。
そして同居している娘様も協力されるとのことでリースバックで買い取ってもらったあとに娘様が買い戻すという形をご提案しました。
そして不動産担保ローンの残債と延滞金、競売費用など売却諸経費を入れて2000万円、家賃16万円でリースバックを行うことができました。不動産担保ローンはこれでめでたく完済となりました。リースバックでマンションの名義が大家さんに移ったあとに、ご相談者様は自己破産して800万円からあったカードローンとキャッシングの借金の返済を免責されることとなりました。先にマンションをリースバックしておいたおかげで自己破産してもマンションにはなんの影響もありませんでした。もうそのときにマンションの名義は他人である大家さんのものになっていたからです。
それで家賃を払いながらしばらくマンションで生活してその後に同居でしている会社員の娘様に買戻してもらいました。
娘様が住宅ローンでそのリースバックの大家から買った形になり、名義はご本人から大家を経由して娘様に移りましたが実質本人がその住宅ローンの支払いを家賃代わりに払うということで娘様にも実質的な負担はかかりませんでした。ご本人もリースバックの家賃が16万円だったところが住宅ローンの支払いが月々8万円になったのでとても楽になり大変喜んで頂きました。
不動産担保ローンで借りすぎてしまい家を取られそうだとお困りの方はぜひ経験豊富な当社に今すぐにご相談下さい。
私たちはご相談者様にとって一番良い問題解決方法をご相談者様と一緒に一生懸命に考えます。
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任意売却相談員 細貝 和弘(ほそがい かずひろ) 大手不動産仲介会社の法人営業部の責任者として任意売却部門を立ち上げ、銀行や信用保証会社、債権回収会社および破産管財人弁護士の任意売却サポート、そして住宅ローンの返済に困窮した方々の300件以上の任意売却コンサルティングを行ってきた任意売却の専門家。 |
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